morgenrotの山と花の創作版画

第12回
(2004/07/31更新)

個展案内表

2007年4月27日(金)〜5月8日(火)、長野県松本市でmorgenrotの個展が開催されます。

版画の販売も行いますので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄り下さい。

<5月末日 追記>

おかげさまで、個展は無事に終了しました。
どうもありがとうございました!




自分で撮った写真をもとに下絵をおこし、彫りから刷りまで一人でやる、創作版画です(実物はハガキ大)


(c)2009 morgenrot 全ての版画・テキストの無断複製・転載は固くお断りしています

燕岳(2000年5月制作)
燕岳 北アルプスの中で一番好きな山は?と聞かれたら、たぶん長い間考えてから、答えるのは難しいと言うだろう。では一番多く登った山は?と聞かれたら、即座に「燕岳」と答えることができる。

里から見ると常念山系のはずれにあって、たいして目立たない。
むしろ餓鬼岳や有明山の方が、山らしく見える。
しかし、燕岳は北アルプス縦走路の起点(終点)でもあり、里に一番近く登りやすい山である。

深田久弥氏は、燕岳を"百名山"に入れるかどうか迷ったようだけれど、惜しみつつも外してくれたことをありがたく思っている(それでなくても人気のある山なのだから)。

初めてこの山に登った時、花崗岩の「白」と風化した奇岩の「灰色」、そして高山植物の「緑色」のバランスに目を見張った。
またある夏には、昼前に燕岳に着いて、あとは燕山荘に泊まるだけ、ということがあった。することといえば頂上の岩の上に寝そべり、思う存分北アルプスの空気を吸うことだけ。こんなのんびりした山登りも実にいいものだ・・・そんなことを味わったのも、燕岳だった。



コマクサ(1999年9月制作)
コマクサ 燕岳の稜線に辿りつくと、まず気になるのは、「コマクサはどうなっているのか」ということだ。
一部にロープが張られているけれど、ほとんどは登山道の下の斜面、荒れた砂礫地に点々と群生している。

花の表情より、他の花が寄りつかないような厳しい斜面に凛として咲くことから、"高山植物の女王"と呼ばれるのだろうか。

崩れやすい荒れ地の生活に耐えるため、その根は想像以上に広がっている。
もっとよく見ようと登山道を少しそれただけでも、山靴はコマクサの一部を踏んでいるのだ。

山に登る際は、自分の足で高山植物の姿を消してしまわぬよう、くれぐれも気をつけたい。

(c)2009 morgenrot 全ての版画・テキストの無断複製・転載は固くお断りしています

前回の版画へ
過去の版画目次へ
第13回へ
『安曇野麦わら帽子通信』タイトル画面へ

ご意見、ご感想をお寄せ下さい。 メール・掲示板 へは、 こちらから


morgenrot=モルゲンロートとは・・・
山用語では特に、雪山が朝日をあびて朱色に染まることを、こういうようです。
登山が趣味なので、そこから
ペンネームをとりました。

(c)2003-2012 warabocchi/raven/morgenrot