morgenrotの山と花の創作版画版画

第8回
(2004/02/28更新)

個展案内表

2007年4月27日(金)〜5月8日(火)、長野県松本市でmorgenrotの個展が開催されます。

版画の販売も行いますので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄り下さい。

<5月末日 追記>

おかげさまで、個展は無事に終了しました。
どうもありがとうございました!




自分で撮った写真をもとに下絵をおこし、彫りから刷りまで一人でやる、創作版画です(実物はハガキ大)


(c)2009 morgenrot 全ての版画・テキストの無断複製・転載は固くお断りしています



甲斐駒ヶ岳・朝 <新作>  甲斐駒ヶ岳(2004年1月制作)

晩秋、長野県側から甲斐駒ヶ岳に向かう。

車が戸台橋に近付く頃、それまで正面に峨々たる形相で構えていた鋸岳の隣に、すっくと三角錐の甲斐駒ヶ岳が姿を現した。

中央線の車窓から、あるいは八ヶ岳からこの山を眺めると、摩利支天のいかつい肩の上にずっしりとそびえているが、こちらからは山頂から仙水峠まですっと切れ落ちて、偉容な岩肌の中にも優美さをあわせもっている。

甲斐駒ヶ岳・青 甲斐駒ヶ岳・茶 果たしてあの山のてっぺんに立てるのか・・・いつも遠い頂を眺めては思う。
でも不思議なことに、夕方には頂上から登山口を振り返っている。
2本の足も、馬鹿にしたものではない。

実際にスケッチしたのは、左側の朝焼けの甲斐駒ヶ岳。
右側は、空や岩肌の色を変えて刷ってみたもの。





タカネスミレ(2002年12月制作)
タカネスミレ 「すみれ色」という言葉があるように、スミレといえば「紫色」が通り相場だ。
それだけに、黄色いスミレに出会うと心がときめく。
わが国に90種以上ある基本種のうち、黄色は4種しかないというのだから、無理もない。

その中の一つ、タカネスミレが黄色の絨毯を織りなす山がある。
秋田駒ヶ岳だ。
雪解け直後に、溶岩の斜面が黄色く染まるーーー1種類の花がこれほどの大群落を作る自然が、ほかに残っているだろうか。

半月後、この斜面はコマクサのピンクで覆われる。
夏にはハクサンシャジンが、頂上直下の草原を紫に彩る。
『花の山』にふさわしく、秋田駒ヶ岳では、次々に高山植物が咲きそろっていく。
しかし既に、低山に分布するキスミレはレッドデータブックにも載っている絶滅危惧種だ。
山菜を採るため付近の山へ入っていく人をよく見かけるが、「山の花」には手を出さないようにしてもらいたい・・・と切に思う。

※現在谷川岳を鋭意制作中!

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morgenrot=モルゲンロートとは・・・
山用語では特に、雪山が朝日をあびて朱色に染まることを、こういうようです。
登山が趣味なので、そこから
ペンネームをとりました。

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